ヤクルトが6日に行った新入団発表会で主役の座を射止めたのは西濃運輸・松本直樹捕手(24=立大)だった。

 マスコットのつば九郎の隣の席だったこともあり、いじられまくり。趣味を問われるとひふみんばりの柔和な笑顔で「将棋が好きです」と回答。羽生善治氏(47)が永世7冠を獲得した直後ということもあって、会場が大きく沸いた。

 発表会後にさらに取材をすると、ガチの将棋好きということが判明した。捕手としての判断力や洞察力を磨くのに生きていると話し、米長邦雄永世棋聖が言ったと言われる「兄たちは頭が悪いから東大へ行った。自分は頭が良いから将棋指しになった」という言葉が好き。理由として、「それだけ道を究めて仕事に対する誇りがある」と力説するほどだ。戦法は「穴熊囲い」で守備を固めて挑むところが捕手らしい。

 神宮のクラブハウスでは藤井四段の勝ち飯として注目を浴びた「みろく庵」から出前を取ることが多いと聞くと「食べてみたい」と目を輝かせた。ちなみに名物は豚キムチうどんと聞くと「僕はうどんはうるさいですよ?」とニヤリ。香川出身だけあって、うどんへのプライドをのぞかせた。捕手も、将棋も、うどんも、どっしりとコシのあることが重要なようです。【ヤクルト担当=島根純】