昨秋の東京大会決勝の敗戦直後は甲子園出場の夢が消えかけ、どん底に突き落とされた。東京2校目でセンバツに出場したが、早実は頭から消えなかった。「チーム全体で春は大差で勝って、向こうが嫌と思えるくらいやろうと話をしていたので、そうなるように」と意気込んだ。

 27日の決勝は「清宮対金成」の主砲対決にも注目が集まる。清宮については「僕より打ってますし、上の選手。清宮うんぬんじゃなく、チームが勝つために。4番の仕事をする」と冷静に話した。雪辱の舞台は、史上初のナイター決勝で迎える。【久保賢吾】

 ◆金成麗生(かなり・れお)1999年(平11)7月30日、神奈川・相模原市生まれ。小1から相武台レッドジャガーズで野球を始める。相陽中では相模ボーイズに所属。3年春に全国大会出場。日大三では2年夏に投手から一塁手に転向した。愛称は「デカプリオ」。父はアメフット経験者の米国人で、母は日本人。193センチ、101キロ。左投げ左打ち。

 ◆16年秋季都大会決勝VTR 早実が逆転サヨナラで日大三に勝利し、11年ぶり10度目の優勝を決めた。1―1の4回に早実が3点を勝ち越すも、5回に金成が同点3ラン。9回には金成の2点二塁打でリードされたが、その裏に西田の適時打で1点差に迫ると、3番清宮の打席で桜井が暴投して同点に。清宮は5打席連続の三振に倒れるも、続く4番野村の1発でサヨナラ勝ちを決めた。