日本代表のMF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)が13年の“初実戦”で、貫禄の3発を決めた。13日、自主トレ先である石垣島の子供たち約50人を招き、サッカー教室を開催。台風のような土砂降りの雨の中で行われた紅白戦で、開始30秒でいきなりの先制弾。その後も一切、手を抜かずに3ゴール。島の子供たちに刺激を与えるために、あえて本気の姿を見せた。

 「小、中学生までは逆に(サッカーを)教えるべきじゃない。男として、どう生きていくかを教えるべきだ。まだ男になりきれていない子たちに、どう教えるかは難しいけどね」

 男としての生きざまを、背中で見せようとした。

 今年はW杯の前年のため日本代表でも、所属クラブでも目に見える結果が求められる。自主トレのパートナーとして同伴している09年東京マラソンの覇者で、ケニア人のキプサングも「彼はスーパースターだ」とため息をつくほど仕上がりは順調。それでも本田の目指す頂は、もっと高い。

 「26歳で(過去に)1度も仕上がったことなんてない。ただ、今回やろうとしているラインには近づいてきていると思う」

 温暖な島から、来年のW杯開催地であるブラジルへと視線を合わせていた。【益子浩一】