不動のエースが帰ってくる。左もも裏の肉離れで戦列を離れていた磐田FW前田遼一(31)が23日、全体練習に復帰。冒頭のパス回しで軽快な動きを見せて復調をアピールした。その後行われたゲーム形式の練習には参加せず、軽めのジョギングで調整したが「もともとその予定だった。(状態は)悪くない」と、与えられたメニューは全てこなした。

 前田は今月上旬の日本代表欧州遠征で負傷し、フランスとブラジルとの親善試合は欠場。自らの力を試す絶好の機会を失い、無念の帰国となった。今季初めて欠場した前節横浜戦は「誰が見てもよくない試合だった」。チームは3シーズンぶりの3連敗で順位は8位に後退。大事な時期にチームを離れたことを悔やんだ。

 自身もリーグ戦5試合連続無得点中と不振を抜け出す1発がほしい。当初は次節仙台戦の出場が厳しい状況だったが「もちろんそこに出られるようにやっていきたい」と出場に意欲を示す。首位争いをする2位仙台から勝ち点3を獲得すれば、上位への再浮上も見えてくる。今季の目標でもあるACL出場権(3位以内)を獲得するためには絶対に負けられない相手だ。

 前田は「練習ができなければ試合にも出られない。リバウンドとかもあるかもしれないのでしっかり見てやっていきたい」。試合までに万全の状態に戻し、2カ月ぶりの一撃で強敵仙台を返り討ちにする。【神谷亮磨】