2020年東京五輪の会場見直しで国際自転車連合(UCI)のクックソン会長は21日、建設費削減などのためトラック種目、BMX、マウンテンバイクの静岡県伊豆市への会場変更が検討されている問題で「東京から遠く不満。受け入れられる解決策を探りたい」と難色を示した。特にBMX、マウンテンバイクについては東京での開催を強く求めた。

 トラック種目の会場を伊豆ベロドロームに変える案には「観客席の増設工事が必要」とし、宿泊施設確保や交通輸送も課題に挙げた。UCIと協議した大会組織委員会の布村幸彦副事務総長は6月の期限までに「国際オリンピック委員会(IOC)とも相談して解決する」と述べた。

 交渉が続く残りの会場で、組織委は国際セーリング連盟とも協議。代替候補地の稲毛(千葉市)江の島(神奈川県藤沢市)愛知県蒲郡市も含めて絞り込み、国際連盟が視察して結論を出す方針を決めた。東京都調布市への変更が計画されているバドミントンは選手村からの移動距離が課題で合意に至らず、話し合いを継続。幕張メッセ(千葉市)での開催案が出たフェンシング、テコンドーについては、一定の理解を得た。