初出場で14歳の本田真凜(大阪・関大中)が、逆転V圏内の3位につけた。ほぼノーミスの安定感ある演技で63・69点をマーク。日本人では09年の村上佳菜子以来、6年ぶりの優勝へ好位置につけた。白岩優奈(14)は60・68点で5位、三原舞依(16)は56・01点で6位だった。

 会場の雰囲気が何よりの力になった。本田は「ショーみたいな感じで滑れた。全然試合をしている感じがしなかった。今まで一番くらい楽しい試合!」。過去の試合ではないような大きな会場に、盛り上がる客席。「シーンとしている方が苦手」という若手のホープにはうってつけだった。冒頭の連続3回転を決めて勢いに乗ると、光り輝くピンク色の衣装をまとって、軽やかに滑りきった。

 学芸会などでの主役は遠慮するが、氷上では別人。「家政婦のミタ」に出演した有名子役の妹望結(11)同様に、見られることが力になる。この1年で「8センチくらい」伸びた156センチの身長を大きく見せて、世界舞台で躍動した。技術、表現力も急成長で「フリーでは全然違う曲を滑ります。こういう曲もできるというのを見せたい」と、アピール時が待ち遠しい様子だった。