楽天野村監督、熱弁20分通じず
<12球団監督会議>
ノムさん独演会も結果は…。12球団監督会議および実行委員会が25日、都内ホテルで行われ、5年ぶりにプロ野球に復帰した楽天野村克也監督(70)が11監督を前に「ノムラの考え」を披露した。予告先発などパ・リーグ独自のルール改正を求めて約20分間、持論を展開。パ5球団は受け入れなかった。ただ巨人原監督は感銘し、同じプレーイングマネジャーとなるヤクルト古田兼任監督も支持するなど圧倒的存在感で「06年球界の主役」に躍り出た。
5年ぶりの“プロ復帰戦”でも、その存在感は圧倒的だった。主役はやはりノムさん。以前から「ばかげている」と話してきたパ・リーグ独自のルール改正を訴えた。自ら監督会議で提案したのは、議題終了後のフリートークタイム。11球団指揮官を前に「ノムラ説法」が始まった。
「話を申し述べなければ気が収まらなかった。規則をつくるのはいいが、野球、戦いの本質から離れてはいけない。ベンチから声出しちゃいかんとか、予告先発とか。今のプロ野球の現実は、後継者育成が進んでいない。予告先発は監督が楽なだけ。野球は知識、情報を駆使した9割が読み。しかも8割が投手。そういう能力がなくなるから、人材も育たない。野球の本質を見失わないでほしいと、切に願います」。
会議後にその一端を披露した熱弁は、約20分に及んだ。球団関係者が制するまで、顔を真っ赤にしてまくし立てた。具体的な改正案は(1)予告先発の廃止(2)プレーオフ制度の見直し(3)打者への情報伝達の緩和(4)ベンチでのメガホン使用解禁。「弱い球団には不利な制度」と認めつつ、野球の本質を見直すきっかけとなってほしかったようだ。
だが他球団の反応は薄かった。期待した議論に発展しないばかりか、質問すら出ない。会議後の会見では、あからさまに不機嫌だった。手に持った紙くずをいじり、他監督が話しても上の空だ。「今年は無理。そういう雰囲気がない。やる気がない」とグチった。パ・リーグ小池会長に次回の理事会で提案するように言われただけ。イライラの矛先は、阪神岡田監督にも向かった。交流戦に関する新提案がされたが「岡田じゃなくて阪神の提案だろ。中身もどうってことない」と当たり散らした。
パ・リーグ5球団に「ノムラの考え」は受け入れられなかった。ただ会議後には巨人原監督や、教え子のヤクルト古田兼任監督は支持した。当該リーグではないとはいえ、理解者もいた。「また敵を増やしちゃったかな」と、各球団との“初対戦”で先制パンチを見舞った。主張は見送られたが、球界の貴重な「ご意見番」はいよいよグラウンドでその存在感を見せつける。【柴田猛夫】
[2006/1/26/09:19 紙面から]
写真=12球団監督会議後の会見で不満そうな楽天野村監督
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