Dream Stage
Entertainment
PRIDE.21
◇埼玉・さいたまスーパーアリーナ◇平成14年6月23日(日)◇16:00

高山、フライと壮絶な殴り合いも、TKO負け

 メーンイベントでは、ドン・フライが高山善広との壮絶な殴り合いを制した。開始直後から両者が足を止めての殴り合いを展開する激しい戦いとなった。高山もヒザ蹴り、スープレックスと見せ場は作ったが、パンチの威力・テクニックともにフライが1枚上手。最後は、マウントポジションからのパンチの連打で、フライがTKO勝ちを飾った。試合直後には、離れ際にフライが高山のお腹をポンポンポンと3回叩き、満員の観衆の誰もが認める高山の健闘を称えた。

 セミファイナルでは、PRIDE初参戦のヒョードルが、巨人シュルトに完勝、リング上からPRIDE無差別級王者のノゲイラへの挑戦をアピールした。

(写真=グラウンドの状態で高山をパンチで攻めるフライ(上))

▽第8試合(1R10分、2・3R5分)
○ドン・フライ
(米国)
1回 6分10秒
TKO
高山 善広×
(日本)
 壮絶な殴り合いをフライが制した。開始直後から両者、足を止めての殴り合い。高山の顔面はアッいう間に腫れ、フライも顔面から出血が見られた。それでも両者はスタンディング状態での殴り合いを続ける。ともに左手で相手の後頭部を押さえながら、右パンチを顔面に叩き込んでいく。手数では互角だったが、技術で上回るフライのパンチが的確にヒット、1分過ぎにはもう高山の両目が激しく腫れた。それでも高山は意地を見せ、フライをスープレックスで投げつけ、テークダウンを奪うとすかさずヒザ蹴りをたたき込んだ。が、フライは次の攻撃を許さずに、スタンディングの状態に戻ると再びパンチの連打を高山に浴びせていく。4分を過ぎたことろで、あまりの顔の腫れに、ドクターが高山の顔面をチェック。どうしても「やる」という高山の言葉で試合が再開され、さらに両者は激しい殴り合いを続けた。5分過ぎにロープ際にフライを押し込み、スープレックスを狙った高山だが、投げきることが出来ずにそのまま後方に倒れると、フライがマウントポジションに。すかさずフライがパンチの連打を高山の顔面にたたき込んだところで、レフェリーが試合を止めた。壮絶な戦いとなったが、フライの高い技術と強い精神力を見せつけられた試合となった。
▽第7試合(1R10分、2・3R5分)
×セーム・シュルト
(オランダ/ゴールデン・グローリー)
判定
0−3
エメリヤネンコ・ヒョードル○
(ロシア/ロシアン・トップチーム)
 PRIDE初参戦となったリングス無差別級王者のヒョードルが、PRIDE無敗の巨人シュルトを3−0の判定で下した。身長差が30センチあるにもかかわらず、各ラウンドともヒョードルは、ファーストコンタクトからシュルトの懐に飛び込み、タックルでテークダウンを奪った。常に上の状態から攻撃を続け、マウントポジションからパンチ、サイドポジションからのヒザ蹴りと打撃でシュルトを追い込んだ。打撃を中心にPRIDEリングで勝利を重ねてきたシュルトだが、20分の試合のほとんどをグラウンドの下の状態で過ごし、ヒョードルのグラウンドテクニックの前に見せ場は作れなかった。シュルトの長い手足に手こずり、極めることは出来なかったが、終始試合をリードし、判定で快勝した。試合終了後にマイクを握ったヒョードルは「私にノゲイラ選手に挑戦するチャンスを下さい。タイトルを奪いたいと思います」といきなり、ヘビー級ベルトへの挑戦を宣言した。
▽第6試合(1R10分、2・3R5分)
○ダニエル・グレイシー
(ブラジル/ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミー)
判定
2−1
杉浦 貴×
(日本/プロレスリング・ノア)
 ダニエル・グレーシーが長い手足を屈指し、試合をコントロール、ノアからPRIDE初参戦となった杉浦を2−1の判定で下した。ダニエルは、左右のパンチを的確に杉浦の顔面へ当て、試合を優位に進めていく。1R序盤にパンチの打ち合いとなり、杉浦の左ストレートを浴びダウンを喫し、ヒヤリとする場面も見られた。しかし、5分過ぎにダウンを奪うと一気にラッシュ。マウントポジションからのパンチ、さらにバックマウントからパンチ、スリーパーで攻め続けた。極めることは出来なかったが、杉浦のスタミナを奪っていった。2・3Rとも、手足の長さを生かして、杉浦の攻撃をガード。パンチを的確に杉浦の顔面に入れ、試合を優位に進め、判定勝ちを奪った。敗れた杉浦だが、常に前に向かっていく積極的な姿勢は、PRIDEファンからも大声援を集めた。
▽第5試合(1R10分、2・3R5分)
×ヘンゾ・グレイシー
(ブラジル/ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミー)
判定
0−3
大山 峻護○
(日本)
 大山が1年ぶりの復帰戦を判定勝ちで飾った。1Rこそヘンゾにペースを握られたが、2R以降は終始、大山が先手で攻撃を仕掛けた。大山はヘンゾのタックルを冷静に見切りながら対応、さらに、投げからテークダウンを奪った。しかし、グラウンドでの攻防をさける大山は、スタンディングへと誘うが、ヘンゾは受けずに何度となく猪木−アリ戦状態に。こうなると大山は攻めきれずに、ローキックを放つのみで、決定的なチャンスを奪うまでには到らなかった。決めることはできなかったが、スタミナ面でもヘンゾを上回り、積極的な攻撃を見せた大山が3−0の判定勝ちを飾った。

 判定結果を聞いた大山は、涙を流しながら「今日、このリングに戻ってこれたこと、そして、この勝利はみなさんのおかげです」と勝利をアピールした。
▽第4試合(1R10分、2・3R5分)
×ギルバート・アイブル
(オランダ/ゴールデン・グローリー)
判定
0−3
ジェレミー・ホーン○
(米国/ミレティッチ・マーシャルアーツ・センター)
 アイブルの打撃を完ぺきに抑えきったホーンが、3−0で判定勝ちした。ホーンは、各ラウンドともタックルでテークダウンをとり、マウント状態を奪うと、顔面、ボディーへとパンチを入れ、さらにスリーパーを狙うなど、アイブルを追い込んでいった。決定打は奪えなかったが、常に上のポジションから攻撃は続け、試合をコントロールした。アイブルは、2・3Rには、スタンディングの状態から強引なパンチ、サッカーボールキックとらしさは見せたが、攻撃が単発に終わった。
▽第3試合(1R10分、2・3R5分)
○アンデウソン・シウバ
(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
1回 1分23秒
ドクターストップ
アレックス・スティーブリング×
(米国/インテグレイティッド・ファイティング・アカデミー)
 PRIDE初参戦のシウバが衝撃的なデビューを飾った。左フックを打ちに懐に入ってきたスティーブリングの顔面に、シウバの左ハイキックが炸裂した。スティーブリングは、この一撃をキャッチし、そのまま押し倒し、グラウンド状態に移行したが、このキックで右目尻をカット、出血した。スティーブリングが上の状態で、両者が関節を取り合ったが、出血が激しくレフェリーが試合を一時中断、ドクターがチェックの上、試合を止めた。まだこれからという状況での試合ストップとなったが、シウバが噂通りの実力を見せつけた。今後のミドル級戦線での戦いに注目が集まる。
▽第2試合(1R10分、2・3R5分)
○ゲーリー・グッドリッジ
(トリニダード・トバゴ)
判定
2−1
ラバザノフ・アフメッド×
(ロシア/ロシアン・トップチーム)
 番人グドリッジが、PRIDE初登場のリングス・ロシアのアフメッドに2−1の僅差ながら、判定勝ちした。スタンド状態では、フックを武器としたアフメッドが優勢。3Rともにパンチからテークダウンをとり、序盤の主導権を握った。しかし、グランド技術の進歩を見せるグドリッジのガードは固く、決定打を奪わせない。冷静に対応したグドリッジは、各ラウンドとも終盤に体勢を入れ替え、上にポジションをとると、ヒザ・パンチをアフメッドの顔面に的確に打ち込んでいった。3R終盤には、ヒザ蹴りの連打でアフメッドは顔面から出血、冷静なグドリッジのガード技術と打撃がラバザノフを上回った。
▽第1試合(特別ルール=5分3R)
×田村 潔司
(日本/U-FILE CAMP)
1回 11秒
TKO
ボブ・サップ○
(米国)
 ゴングと同時に突っ込んでいったサップ。左手で田村のアゴをのど輪の状態で押さえつけたまま、豪快な右フック一発をたたき込み、ダウンを奪う。さらに上から4発のパンチをたたき込んだところで、たまらずセコンドがタオルを投入、レフェリーが試合をストップした。わずかゴングから11秒、まさに圧殺といっていいほどの衝撃的なサップの勝利だった。体重差80キロの対戦を受けた田村だが、まったく手を出すことが出来ずに、PRIDE出場2戦2敗となった。


・nikkansports.comに掲載の記事・写真・カット等の転載を禁じます。
すべての著作権は日刊スポーツ新聞社に帰属します。