【第8回】
治療薬で症状軽減も…消えぬウイルス
インフルエンザ2
「高い熱なのに寒くて寝ていても、凍った海に浮かんでいるみたい」「関節が痛く、体中のネジが抜けた感じ」…インフルエンザの強烈な症状を、経験者はこんな風に表現する。
インフルエンザはウイルス性で、毎年流行の型が変わる病気だ。予防には、毎年予測されたワクチンを接種する方法がある。ワクチンの効果は接種後2週間で現れ、約半年持続する。以前はインフルエンザにかかったら安静に寝ているしか方法がなかったが、最近は迅速診断キットで診断をし、抗インフルエンザ薬「タミフル」を処方する治療法もできた。
昨シーズンはインフルエンザが大流行し、病院ではこの診断キットと「タミフル」の不足が起こった。今シーズンは、製薬会社が過去最大級の流行規模を予測し1300万人分の供給を予定しているという。
東京都文京区の吉村小児科の内海裕美医師は「インフルエンザの治療の原則は、安静と水分補給です」とした上で「タミフル」について説明する。「タミフルはA型とB型のインフルエンザに効果がありますが、5〜6%に腹痛、下痢などの消化器症状が出ます。確かに発症後48時間以内に服用すると、症状が1、2日短縮します。でも初期症状は楽になりますが、ウイルスはその後も出ているので感染源にはなります」。高熱から早く解放されるが、全体の経過は1、2日短縮するだけという指摘だ。
「タミフルにより、合併症の発症を減らすことができるとか、インフルエンザ脳症などが防げるというデータはありません。私は、タミフルを処方するかどうかは、診断時に重症感があるか、熱性けいれんの経験があるかなどを考慮し、個別に適応を確かめ、患者さんと話し合い使っていくつもりです」としている。
【ジャーナリスト 月崎時央】
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