オマーン監督、日本の油断突きカウンター
【蔚山(韓国)13日=盧載鎭】日本守備陣が狙われる。W杯1次予選初戦(18日、埼玉スタジアム)で日本と対戦するオマーン代表がこの日、韓国との親善試合(14日)のために当地入り。日本を褒めちぎるミラン・マチャラ監督(60)の狙いは、ズバリ油断した日本DFの裏だ。猛攻をしかけて前がかりになる日本に対し、カウンターからゴール奪取。「中東の魔術師」と呼ばれるマチャラ監督の頭の中には、すでに06年W杯ドイツ大会への青写真が描かれている。
マチャラ監督が日本を褒め倒した。「うちとは格が違う」「中田と高原? 止められないよ」「日本はアジアでも1、2番」と、褒め言葉を並べた。「うちは若い選手が多いし、ケガ人も多い。日本との対戦は今後(ドイツW杯後)への経験」と、勝負は度外視と言わんばかりだった。
しかし、油断してはいけない。オマーン協会関係者によると、同監督はジーコジャパンの全ビデオを入手、12日のイラク戦にもスタッフを送った。休みの日は一日中、自宅でビデオを見て、研究しているという。弱点は把握しているはずだが、この日は「戦術のことは一切答えない」と、こちらの質問をかわした。
昨年のアジア杯予選では韓国が1−3とやられた。まさかの敗戦を現地取材した韓国紙記者は「あれは作戦。韓国も褒められて油断した。カウンターを狙ってくるから、前がかりになってはダメ。下手に攻めて守備をおろそかにすると、そこを狙われる」と口をそろえる。スポーツソウルの柳在奎記者は、ズバリ「守備に不安のある三都主の背後が危ない」と言い切った。
01年6月に就任したマチャラ監督は、思い切った強化をした。それまで主力だった95、97年のU−17世界選手権組を外し、若手を大胆に起用。日本協会に連絡が入った今回のメンバーは10代が8人で平均年齢は20・8歳だという。若い選手に徹底して戦術を教え込んだ。過去17試合で失点9。3−5−2の両サイドが下がる5バック気味の守備は堅く、GKアルハブシも鉄壁。攻めに転じると2トップがサイドに開き、GKやDFからのロングパスで一気に相手ゴールに迫る。
確かに実力的には日本が上。過去の対戦成績も1勝2分けと負けてはいない。しかし、相手は96年アジア杯でクウェートを率い、カウンターからの2発で日本を完ぺきに破った知将マチャラ監督だ。「日本の方が力は上だよ」。中東の魔術師の言葉の裏には「力が下でも勝つことはできる」という自信が隠れている。
[2004/2/14/09:18 紙面から]
写真=日刊スポーツのインタビューに答えるオマーン代表のマチャラ監督=韓国・蔚山市内のホテル(撮影・盧載鎭)
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