リオデジャネイロ五輪のカヌー・スラローム男子カヤックシングル代表の矢沢一輝(27=善光寺大勧進)は23日、リオデジャネイロへ向けて成田空港から出発する。

 北京、ロンドンに続く3大会連続3回目の五輪出場の矢沢は「今回が1番気が楽です。北京ではやっとつかんだ五輪ということで、とても緊張しました。ロンドンは結果も求められましたし、スポンサーの方もいましたので、何とか期待に応えたいという思いでいっぱいでした。そういう意味で、今回は何の制約もなく、思ったように五輪に出場できるという気持ちです」と、本番を直前に控えた心境を口にした。

 今月中旬に一時帰国し、所属する善光寺大勧進で3日間、僧侶として勤め、その後は実家のある飯田市、母校東野高(埼玉)、駿河台大などでの壮行会に出席。さらに青森でトレーニングするなど、忙しくスケジュールをこなした。空港には選手団に支給されたブレザーで姿を見せ、カヌーやオール、寝具などの荷物をひとつずつ丁寧にチェックしながら、搭乗手続きを済ませた。

 ロンドン五輪での9位以上を目指し、どこまで世界の強豪に挑めるか。矢沢の五輪3度目の挑戦は8月7日の予選からスタートする。