陸上男子100メートル、200メートルの世界記録保持者、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)は21日、ロンドンで記者会見し、ロシアの訴えを却下したスポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定について「大きなリアクションはない。悲しいが、規則は規則だ。決定を尊重しないといけない。自分に決断の権利はない」と述べた。

 リオデジャネイロ五輪に向けた最終調整の場として22日のダイヤモンドリーグでレースに出場する29歳のボルト選手は「ドーピング問題は陸上界に暗い影を落としている。今回の裁定は違反者への強いメッセージになるだろう。クリーンなスポーツ界を望みたい」と訴えた。