リオ五輪競泳男子800メートルリレー金メダルのライアン・ロクテ(32)ら米国選手4人が強盗に襲われたとされる騒動で、リオデジャネイロ州文民警察のベロゾ長官は18日、選手の1人が作り話だと認めたことを明らかにした。虚偽申告容疑などでの刑事訴追も検討されるという。

 米国オリンピック委員会は同日声明を出し「容認できない振る舞いで、米国チームの価値観にそぐわない」と非難、主催者側やブラジル国民に謝罪した。4人のうちロクテは既に帰国し、2人は事情聴取後、帰国を許された。残る1人は18日、担当判事の前で謝罪し、3万5000レアル(約108万円)を慈善事業に寄付することを約束。19日にも帰国する。

 ロクテらは14日朝、リオ市内でのパーティーからタクシーで選手村に戻る途中、銃を持った警官を名乗る一団に襲われ、財布などを奪われたと警察に通報した。ベロゾ氏の説明などによると、実際にはトイレに立ち寄ったガソリンスタンドでトイレの扉などを壊し、警備員に銃を向けられる騒ぎになったという。

 同氏は「理論的には虚偽申告と器物損壊の罪に問われる可能性がある」と語り、リオ市民に謝罪するべきだとの考えも示した。一方、大会組織委の広報責任者は「若者たちは間違いを犯した。大目に見ましょう」と述べた。