リオデジャネイロ五輪の男子柔道100キロ超級代表の原沢久喜(23)が4日、成田空港からブラジルへ出発した。

 「気が引き閉まる。やることはやってきた。試合が近づくにつれて、楽しみな気持ちと不安な気持ちが両方あります」と胸中を語った。

 金メダル獲得には、世界選手権7連覇で五輪連覇を狙うリネール(フランス)の壁を越えなくてはならない。1カ月前、「最強の柔道家

 リネール」を読破。当初、死角は見当たらず「人間じゃないのでは…」と思ったこともあったという。しかし、金メダルを争う最大のライバルの自伝を読むと、ロンドン五輪出場時の不安や緊張が記されていた。「同じ人間なんだなと思いました」と笑った。

 恐れを払拭(ふっしょく)し、真っ向から立ち向かう。「もちろん目標は金メダルですが、1戦1戦集中してやりたい」と意気込んだ。