女子史上初の五輪4連覇を目指す伊調馨(32=ALSOK)が、ユリア・ラトケビッチ(31=アゼルバイジャン)をテクニカルフォールで下し決勝進出、まずは銀メダル以上を確定させた。

 決勝はワレリア・コブロワゾロボワ(23=ロシア)と対戦する。

 圧巻だった。開始40秒で先制すると、第1ピリオド2分にバックを取り、そのまま一気にポイントを重ね試合を決めた。吉田沙保里と並ぶ“霊長類最強女子”が4度目の頂点へあと一歩と迫った。

 勝利への執念を感じさせる戦いぶりだった。

 初戦となった2回戦はマルワ・アマリ (27=チュニジア)をテクニカルフォール勝ちで完勝。

 続く3回戦はエリフジャレ・エシリルマク(30=トルコ)に第1ピリオド、警告で1ポイント奪われたが同ピリオド終了間際、バックを取って2-1。第2ピリオドは警告で1ポイント加点して3-1で接戦勝利を収めた。

 今年1月のヤリギン国際大会で13年ぶりに黒星を喫し銀メダル。14年11月に亡くなった母トシさんの「試合には死んでも勝たなきゃだめ」の教えを胸に刻んで試合に臨んでいた。