好事魔多し。2予8Rを3着でしのいだ和田圭(29=秋田)だったが、ゴール後に不運の落車。

 体は大丈夫そうだったが、エースフレームが壊れて準決出走に黄色信号が灯った。そこへ山崎芳仁が救いの手を差し伸べた。今回、2台持ちだったらしく、1台を和田のために用立てた。最終12R、ダイヤモンドレースに向けてアップ中の山崎に「じゃ、ちょっと貸してください」と山崎のフレームを強奪して、ひとまたぎ。和田は「あんまり(セッティングが)出てないな」と言いながら、さっそく壊れたフレームから部品を付け替える。山崎は「それ、2月に(全日本選抜を)優勝したフレームだからな。おれのこと、先輩と思ってねえな」と無邪気な後輩を見ながら、ただただ苦笑いだった。