川崎FのFW大久保嘉人(33)が、快記録に王手をかけた。19日の名古屋戦でハットトリックを達成し、今季得点ランキング単独トップの19得点目。年間20ゴールの大台到達となれば、自己最多26得点をマークした13年以来、2年ぶり2度目となる。

 シーズン20ゴール以上を2度達成した日本人選手はカズ、武田、福田、中山と過去に4人。いずれも延長戦があった時代の記録で、現行の90分引き分け制に変更された03年以降に2度の年間20ゴールとなれば、今回の大久保が初めてだ。

 J1通算得点も152点に伸ばし、中山が持つ157点の歴代最多にあと5点と迫った。その中山は33歳のときの00年に20得点をマークしたが、同じく33歳を迎えた大久保が今季20ゴールにのせれば、97年の永島、00年の中山と並び史上最年長での大台達成となる。

 大久保の年齢別のJ1ゴール数は、10代に2点、20~24歳に45点、25~29歳に40点、30代で65点と30歳の誕生日(12年6月9日)を迎えてからゴール数を増やしている。日本代表のハリルホジッチ監督は年齢を理由に代表招集を見送る方針を公言しているが、大久保の決定力は年齢とともに高まっている。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)