【仁川(韓国)15日=木下淳】FW野津田岳人(20=広島)が、ACミランFW本田圭佑(28)超えを狙う。U-21(21歳以下)日本代表は、アジア大会1次リーグ初戦の快勝から一夜明けて市内のグラウンドで調整した。クウェート戦で先発し、無得点だった野津田は、手本とする本田のセリエA開幕2戦連発のニュースをチェック。明日17日のイラク戦に向けて得点のイメージを膨らませた。

 野津田は、大会の選手村で起床してすぐに携帯電話をチェックした。本田が、未明のパルマ戦で達成した2戦連発をニュースサイトで確認。「ポジションが同じですし、同じ左利き。お手本にしているので」と気にしていた。ACミラン、A代表で本田が挑戦中の3トップの右FW。U-21代表で同じ位置のレギュラーが野津田だ。中に切り込んで左足を振り抜く姿を「あんなプレーができたら」と参考にする。

 前日のクウェート戦では無得点だった。チームが4発で快勝したが、先発した野津田は音なし。後半31分に退いた。「4本シュートを打ったけど決め切れなかった。そこが本田さんとの違いです。悔しかった」。

 巻き返すべく次の目標へ切り替える。本田超えだ。8年前のドーハ大会に出場した本田は、初戦のパキスタン戦で日本の大会1号をマークしたが、その1点止まり。2次リーグで敗退した。17日のイラク戦も先発濃厚な野津田は「具体的な得点の数値目標は立ててないけど、自分が点を取って勝てればうれしいし、1、2本は決めないといけない」と自らに言い聞かせた。目指すは個人で複数得点、チームで2連覇。ともに本田を上回る結果に挑む。

 ◆野津田岳人(のつだ・がくと)1994年(平6)6月6日、広島市生まれ。幼稚園の時にシーガル広島FCでサッカーを始め、広島のジュニアユースからユース。高校2年で2種登録され、12年3月17日清水戦でJデビューした。13年にトップ昇格。今年2月のゼロックス・スーパー杯では1得点1アシストで勝利に導いた。J1通算39試合6得点。15歳から世代別日本代表を経験。175センチ、69キロ。血液型A。