22歳以下(U-22)の国際親善試合コスタリカ代表戦(7月1日、ユアスタ)に臨む日本代表が29日、仙台合宿2日目を迎え、全24選手が合流した。ナイジェリア人の父を持つ、初招集のFWオナイウ阿道(19=千葉)が戦術練習に参加。父がジャマイカ人のFW鈴木と1トップを争い「初練習にしては縮こまらなかった。好感触」と納得した。

 U-22代表のエース鈴木を突き上げる秘密兵器だ。2歳上の鈴木とは出身県が隣接(鈴木は群馬、オナイウは埼玉)。「高校時代から有名だったので、よくプレーを見ていた。その人と張り合っていく」と燃えれば、鈴木も「何か名前負けしてる気がするんでプレーでは負けたくない。点を取って自分が1番だと示したい」と応戦。手倉森監督も「新戦力を試してあげたい」と競争を促した。試合展開によっては、鈴木との「グローバル2トップ」が実現する可能性も出てくる。

 持ち味は「身体能力」と即答。高校3年時の全国総体では、当時179センチと決して長身ではない中、180センチ超のGKが手を伸ばした上からヘディングシュートをたたき込んだ伝説を持つ。昨年のU-19代表で初めて日の丸を背負い、今回から上の世代と絡むオナイウは「おじけづくことはない。やることをやる」と迷いなく言った。【木下淳】

 ◆オナイウ阿道(あど) 1995年(平7)11月8日、埼玉県神川町生まれ。ナイジェリア人の父アダムスさんと日本人の母園子さんの間に生まれ、小学2年の時に神川パルフェで競技を始める。FCコルージャから正智深谷高。3年時の全国高校総体3位。選手権は2年時に出場、3年時は県決勝で敗退した。14年に千葉入り。同年8月の天皇杯柏戦でプロ初得点を奪った。利き足右。血液型B。