鹿島FW金崎夢生(27)が日本代表に復帰する可能性があることが18日、分かった。今年8月に起こしたクラブでの造反行為を問題視したバヒド・ハリルホジッチ監督(64)から代表招集を見送られてきたが、すでに代表スタッフ会議では復帰を望む声が上がっている。Jリーグのチャンピオンシップ(CS)最優秀選手賞に加え、クラブW杯でも活躍。関係者によると「CS以降のスタッフ会議でも金崎の名前は毎回出ている」と、代表復帰を検討されている。

 ハリルホジッチ監督も先月23日のCS準決勝川崎F戦(等々力)から、可能な限り会場で鹿島戦を視察。川崎F戦後は「金崎が良ければ考えますけれども…。皆さんご存じの通り、良い選手が入る。これからも良い選手が入る」と話すにとどめた。だが、左足首捻挫を抱えてもチームのために尽力する献身的な態度も評価。造反行為からの“みそぎ”が済んだと軟化しつつあるようだ。

 クラブW杯でも治療と調整で状態を改善し準決勝までに4戦2発と大当たり。決勝こそ得点はなかったが幾度もゴール前へ抜けだし奮闘。フル出場でエースの役割をまっとうした。「勝ちを目指してやっていたので結果につながらなくて残念。負けをどうつなげるかが大事」と次は日本代表のエースに名乗りを上げる。

 早ければ来年3月23日のW杯アジア最終予選UAE戦(アウェー)で約9カ月ぶりに代表復帰する。岡崎、大迫らが争う1トップだけでなく、本田に加え、久保らが台頭する右MFの定位置争いに加わる可能性もある。

 ◆金崎の造反問題 8月20日の湘南戦(カシマ)で途中交代を命じられた金崎が石井監督に激高した。0-0の後半25分に交代でベンチに下がる際、石井監督が握手をしようと差し出した手を拒み、文句を言ってスタッフに止められた。試合翌日、金崎はチームの前で石井監督に謝罪して和解したが、同25日の日本代表メンバー発表でハリルホジッチ監督が言及。「ああいう行動を取る選手は選ばない」と、代表招集を見送られた。