視覚障がい者による5人制サッカー初の女子国際大会「女子ブラインドサッカートーナメント」が2日からオーストリアの首都ウィーンで開催される。同大会へは、日本代表として仙台市のブラインドサッカークラブ・コルジャ仙台所属の鈴木里佳(27=宮城・登米市出身)が出場する。鈴木は「日の丸の実感はありますね」と決意を語る一方で、「でも(レベルに)ついていけない。日本代表と語っていいのか…」と複雑な心境ものぞかせる。

 競技に携わってきた期間は約8年。ただ、選手ではなくサポート役が長かった。鈴木は言う「選手で入る女子はいない」。そもそもブラインドサッカーの国内競技人口は約400人。去年の国内リーグは15クラブで試合をしたが、男女混合。体格差を考え、競技に踏み込めない選手がほとんどだ。

 鈴木の現在の視力は右が0・08、左が0・02。高校までは普通科の学校に通ってきた。大学は視覚と聴覚に障害があることが入学の条件である唯一の国立大の筑波技術大に進学。同大学のサッカークラブ(アヴァンツァーレつくば)に入部した。