国際親善試合コロンビア戦(22日、日産ス)ボリビア戦(26日、ノエスタ)に臨む日本代表に初招集されたFW鎌田大地(22=シントトロイデン)がゴールでの貢献を誓った。

19日、ベルギーから帰国し、横浜市内で合宿中のチームに合流した。海外組で代表初出場ゴールを記録したのは過去にMF中島翔哉だけ。森保ジャパンの課題でもある“大迫頼み”を払拭する存在として、昨年6月のW杯ロシア大会の再戦となるコロンビア戦でのデビュー弾を目指す。

切れ長の瞳に力がこもっていた。「前の選手として使われるなら、目に見える結果を残したい」。大黒柱といえるエースFW大迫が不在の状況で呼ばれた。求められるのは得点だと明確に理解している。この日、チームに合流しMF堂安、南野らアジア杯の主力だったメンバーと体を動かした。実戦的な練習はこれからだが「日本の選手はうまい人が多い。うまくはまればできる」と期待を寄せた。

森保ジャパンで採用されている1トップは「自分のキャリアの中では記憶がない」という未知の領域。それでも、不安より自信が上回る。鳥栖時代は中盤でパサーだった経験もあり、周囲の選手と絡みながら仕掛けることは得意だ。「無理やりシュートを打とうとも思わないし、勝つために1番の選択をしたい」。チームプレーに徹した先に、自身の得点機会が訪れると信じている。

今季リーグ戦12得点とブレーク。それでも「もっと取りたかった」と満足していない男は、代表でも等身大のプレーを心がける。「大迫選手みたいになれと言われても、なれるとは思いません」。日本で磨いたパス技術とベルギーで培った得点感覚で勝負する。ポスト大迫ではなく「鎌田大地」という新しい攻撃の形を見せることが目標だ。

この2試合の結果次第で、6月の南米選手権での代表招集など先の可能性も開ける。「これから呼ばれ続けないと意味がない。危機感もあるし、チャンスでもある。得点があればまた変わると思うし、自分にとってとても大事な合宿」。代表定着、そして22年W杯カタール大会への道を、自ら切り開く。【岡崎悠利】