アーセナルからボルトンへ期限付き移籍していたFW宮市亮(19)が15日、成田空港着の航空機で帰国した。W杯アジア最終予選に臨む日本代表と、ロンドンでの戦いを控える五輪代表のどちらかで選出される可能性が高いが、あくまでも「A代表に行きたい」と、初となった2月に続く選出を熱望。痛めている右肩治療のため、鳥取県内での単独合宿を予定し、合流に備える。

 プレミアリーグで戦い抜いた宮市に、自然と自信がみなぎった。「本当にタフなリーグだった。でも持ち味のスピード、ドリブルは通用した。五輪の選手も最後はA代表を目指している。僕もそこへ行きたい」と、W杯アジア最終予選での戦いを熱望。今年に入って期限付き移籍したボルトンでは、プレミア残留こそかなわなかった。だがFA杯でゴールを決めるなど充実のシーズンを過ごした19歳に、怖いモノはない。

 今季終盤には、洗礼を受けた。激しいあたりから右肩を痛めたが、執拗(しつよう)なマークは相手に認められた証しでもある。リーグ最終戦はベンチで終え「言い訳になってしまうけど、70%の僕よりも100%の選手が試合に出たということ。プレミアは速くて、強くて、痛い。試合の後はあざだらけです」。18日には日本代表と五輪代表のメンバーが発表されるが、今後は高校時代から通う鳥取県内の施設で治療と練習を行う。単独合宿で最善を尽くして合流に備える。

 注目される来季の去就にも「アーセナルでやることが一番いい」と上だけを見るのも、昨年1月に高校卒業を待たずして欧州へ行き、3クラブを渡り歩いた自負があるから。当然、まだ立ち止まらない。【栗田成芳】