<トゥーロン国際:日本0-2トルコ>◇1次リーグA組◇23日(日本時間24日)◇フランス・ペルックスタジアム◇40分ハーフ

 「サバイバル大会」の初戦は黒星発進となった。日本は1次リーグ第1戦でトルコと対戦し、後半17分と33分に失点して敗戦。各選手がロンドン五輪代表への生き残りをかける大会だったが、連動したテンポの良い攻撃が見られず、アピールは不十分に終わった。日本は25日にオランダと1次リーグ第2戦で対戦する。

 前半から決定機を作り出すこともままならなかった。長めの芝にボールの転がりが制約を受けると、日本の持ち味のパスサッカーが出せない。気温30度以上、強い西日が選手たちのしかめっ面を照らし続けた。

 立ち上がりは酒井、大津の海外組が縦に並ぶ左サイドから攻めた。しかし、勢いが続かない。20分すぎからはトルコのカウンターに手を焼く。ボールは保持するが、単純なパスミスも目立った。後半10分過ぎには酒井が左足首負傷で交代。同17分にはセットプレーからDFデミルに先制点を許す。海外組のFW指宿、高木も投入したが、逆に同33分に追加点を奪われた。

 五輪本番へ過酷な生き残り合戦の幕開けだった。関塚隆監督(51)は「個人の見極めをしっかりやっていく」と大会の意義を説明する。五輪の最終メンバーは18人。ACLの日程などを考慮して遠征メンバーを外れたFW永井ら、オーバーエージ枠も含めると、今大会に参加する20人の約半分が落選する。積極的なアピールが求められていたが、目を見張るプレーは少なかった。

 スタンドからは五輪の1次リーグで対戦するモロッコのピム監督、選手が視察していた。ライバルが見守る中での敗戦。関塚監督は「予選を突破して(決勝まで)5試合やる」と目標を立てていたが、苦しいスタートとなった。【福岡吉央】