柿谷と香川が共演!

 東アジア杯で日本代表を初優勝へ導いたFW柿谷曜一朗(23=C大阪)が、海外組も含めたA代表に選出される可能性が高まった。劇的決勝弾を決めた韓国戦から一夜明けた29日、関西空港着の航空機で帰国。夕方には古巣C大阪で自主トレ中のマンチェスターUのMF香川真司(24)と顔を合わせた。早ければ8月14日の親善試合ウルグアイ戦(宮城)にも、ザックジャパンで「KKコンビ」が実現する。

 まだ夢の続きがある。後半ロスタイムの劇的決勝弾から一夜明け、ザックジャパンの新星に上り詰めた柿谷は、香川と対面した。朝に帰国したばかり。興奮から前夜はほとんど眠れなかったという。まだ赤い目をこすりながら夕方に大阪・舞洲練習場に姿を見せると、チームから特別休養を与えられ、古巣で自主トレ中の香川に迎えられた。

 香川

 ナイスゴール!

 柿谷

 ありがとう!

 大勢のサポーターと報道陣が詰め掛けたグラウンドで、2人が交わったのはほんの一瞬だけだった。香川がミニゲームをしている最中は、柿谷が別メニュー調整。次節新潟戦(明日31日)に向けた実戦練習の主力組に柿谷が入ると、今度は香川が離れてシュート練習に移った。接触する時間は短かった。それでも柿谷が高校1年、香川が2年だった06年にC大阪とプロ契約。その後、2人は07年から09年途中までJ2の舞台でともにプレーした。互いにライバルと認め合い、切磋琢磨(せっさたくま)してきた「KKコンビ」に多くの言葉はなくても、分かり合える。

 早ければ8月のウルグアイ戦にも、代表で初共演する可能性がある。新人の頃は天才と呼ばれた柿谷ばかりに注目が集まり、香川はその陰に隠れた。徐々にその立場は逆転。08年に香川が初のA代表入りを果たし、翌年には伸び悩んだ柿谷がJ2徳島に放出されている。どちらかが輝けば、一方は輝きを失ってしまう-。そんな2人が初めて、同時に脚光を浴びる瞬間が訪れようとしている。

 日本は豪華な布陣になる。柿谷を最前線に置き、2列目に本田と香川。1トップに人材が不足しているザックジャパンにとって、W杯に向けた希望が持てる配置だ。

 柿谷

 (香川や本田と)一緒にしてみたいというのはありますね。でも取りあえず、またセレッソで結果を出さないといけない。国際大会でタイトルを勝ち取ったことは誇らしく思います。でももう、それは忘れて、これからは気持ちを切り替えてやっていきたい。

 浮き沈みを味わいながらも、東アジア杯では3ゴールで得点王に立った。しかし、ここで立ち止まってはいけない。夢の続き-。それはともに成長してきた香川と、代表でのコンビ結成になる。その先に、14年W杯ブラジル大会が見えてくる。【益子浩一】