16年リオデジャネイロ五輪を目指すU-21(21歳以下)日本代表が、「国内ミニ合宿増加計画」で戦力発掘に動く。J1仙台の手倉森誠監督(45)の監督就任が決まり、来年1月から始動する「手倉森ジャパン」が、Jリーグ開催期間中も週明けから2泊3日の国内ミニ合宿を増やす方針であることが15日、判明した。日本協会幹部が明言した。ロンドン五輪の関塚ジャパンの時も数回開催されたが、J各クラブの了解が得られれば、積極的にミニ合宿を組み込む見込みだ。

 手倉森ジャパンが、週明けの2泊3日の「国内ミニ合宿増加計画」で選手発掘、強化に乗り出す。日本協会幹部は「週末のリーグ戦後、月曜日に集まり、2泊3日くらいのミニ合宿をできるだけ入れたい。五輪世代の主力を見ることができるから。A代表でも時々やったけど、今回は五輪代表の方で」と明言した。

 関塚ジャパンの時は、直近の大会に備えてのものではなく、純粋に戦力確認のためのミニ合宿開催は約2年間で4回だけだった。選手の現状把握や新戦力のチェックのためには、監督の手元に選手を集める回数が増えることは追い風になるはずだ。

 Jリーグ開催時期で、週半ばにナビスコ杯や天皇杯、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)が入る週にミニ合宿を開催することは不可能。同幹部が「これから話し合う」と言うように、今後は来季のカレンダーをベースに、Jリーグや各クラブとの調整が必要になるが、リオ五輪世代強化のため前向きに動く。

 手倉森監督は来年1月2日から契約がスタート。同5日前後にU-22アジア選手権(来年1月11日開幕)が開催されるオマーンに出発する。大会後の2月には戦力チェックのためにJ各クラブのシーズン前の合宿の視察を行う見込みだ。

 15年5月、16年1月に予定される五輪アジア予選は国際Aマッチデーには開催されないため、五輪世代の海外組を招集することは難しい。そのため、国内組の強化、戦力の充実が必要不可欠になる。国内ミニ合宿が、不定期であっても多く開催できれば、それだけ「手倉森イズム」を選手に注入し、直接指導、能力確認する機会も増加する。ロンドン五輪で4位。リオ五輪ではメダルが求められる手倉森ジャパンが強化態勢の整備を着実に進める。