<U-17女子W杯:日本4-1ベネズエラ>◇準決勝◇31日◇コスタリカ・リベリア

 U-17(17歳以下)女子W杯(コスタリカ)に出場しているリトルなでしこが日本時間1日、準決勝でベネズエラに4-1で快勝し、2大会ぶりの決勝進出を果たした。前半13分にMF長野風花(15=浦和)が先制点を決めると、宮城・常盤木学園のDF市瀬菜々(16)、FW小林里歌子(16)のゴールでリードを広げた。

 「常盤木コンビ」が勝利を決定付けた。1-0の前半33分、右サイドからのMF杉田のFKに、ファーにいた市瀬が右足で押し込み追加点。後半7分には、左サイドのMF長谷川からのクロスに、小林が鮮やかな右足ボレーで決めた。

 2人とも大会2得点目。攻守で活躍した市瀬は、昨秋のU-16アジア選手権からセンターバックのレギュラーを張る。小林は昨季なでしこチャレンジリーグで4得点で新人賞。アジア選手権では4戦7発で得点王となり、優勝に貢献した。成長を続ける金の卵たちが、南米王者を退けた。

 チームは前戦まで17得点無失点。この日は後半ロスタイムに初失点こそ喫したが、後半18分には杉田が自身大会5得点目をPKで決めるなど、攻撃の勢いはとどまる気配がない。

 準優勝した10年トリニダード・トバゴ大会以来の決勝進出。日本時間5日の決勝の相手は、今大会初戦で2-0で勝ったスペインだ。日本の女性監督として初めて年代別W杯に臨んでいる高倉麻子監督(45)は「これまで積み上げたものを全力で出したい」。市瀬も「全員で勝ちにこだわって、初めから集中していきたい」と意気込んだ。

 ◆U-17女子W杯トリニダード・トバゴ大会決勝

 10年9月25日、日本は韓国と対戦。MF猶本光、MF田中陽子、FW加藤千佳の得点でリードするも、終盤に追いつかれ3-3のまま延長戦へ。それでも決着はつかずPK戦に突入すると、DF和田奈央子、DF村松智子がPKを外し、4-5で惜敗。初優勝をあと1歩で逃した。