<アジアCL:川崎F1-0天津(中国)>◇11日◇1次リーグ◇H組◇等々力

 川崎Fはホームで勝ち点3を挙げ、最低限の結果は出した。しかし内容的には、山積みされた課題が露呈した。シュート数は7日のJ開幕・柏戦を9本下回る11本だったが、天津の5本の2倍以上。それでも得点は、前半16分にFWレナチーニョが頭で決めた1点だけに終わった。

 引いた柏を崩せず、1-1で引き分けた反省から、サイド攻撃を繰り返し練習したが、その意識は続かなかった。FWジュニーニョら前線の選手が中央に入りだすと、ゴール前を固められ、最後まで打開できなかった。柏戦で見せた拙攻を、再び繰り返した。

 今季公式戦2戦目で初勝利を挙げたものの、心から喜べる1勝ではなかった。MF中村は「ボールが流れないところがあった。自分が前を向いても、(FWは)足元でパスをもらいたがって足が止まった」。関塚監督も「去年は個の力で戦っていたが、今年はチームとしてボールを動かし、全員攻撃、守備の意識を高めないと」と、手綱を引き締めていた。【村上幸将】