J2札幌FW都倉賢(28)が明日8日の開幕栃木戦、ゴールを奪い、主役となる。大津町運動公園球技場で6日に行われた戦術練習は、主力組3トップ右でプレー。栃木戦先発が濃厚となった。開幕戦は草津時代から過去4度出場し全勝で「絶対大事な試合。ゴールに絡むプレーや、ゴールを決めるプレーをやっていきたい」と意気込んだ。

 昨季のJ開幕は海外クラブのトライアウト挑戦中で不在だったが、今季は1月末から2度の合宿を離脱なしで完走。バルバリッチ監督の信頼は厚く、チームで唯一、7度の実戦すべて主力組となる1本目で出場した。Jクラブ相手にもチーム最多3得点と結果を出しており「いい形、いい順序で仕上がってきた。楽しみ。わくわくする」と手応えを口にした。

 アップシューズに江戸時代の思想家、二宮尊徳の言葉「積小為大」の4文字を入れている。「大きなことを為すには小さなことを怠ってはいけない。小さなことからコツコツと」という意味で、都倉は神戸時代から座右の銘としてきた。だからこそ、昨季チーム最多14得点の得点源は「まずチームとして攻守の役目をまっとうすることが大事」と言う。努力を惜しまず、組織として1つ1つのプレーを堅実にこなした先に勝利はある-。そんな尊徳イズムで白星を呼び込む。

 熊本合宿最終日となった6日は全体メニュー後、居残りでシュート練習に臨み、得意の左足で左隅2、右隅1と、しっかり枠に流し込んだ。コンディションもいい。シュート感も悪くない。まずは自身5度目の開幕戦で、初のオープニング弾をたたき込み、人生初の2年連続2ケタ得点につなげる。【永野高輔】

 ◆都倉とリーグ開幕戦 草津(現群馬)時代の09年3月8日熊本戦が初で、前半43分に左CKをヘッドでつなぎ先制点をアシスト。フル出場で2-1勝利に貢献した。神戸時代は11年から3年連続で出場。11年3月6日浦和戦は、後半残り3分から途中出場し1-0、12年3月10日G大阪戦は、後半44分から出場し3-2、13年は先発出場し1-0。過去4戦全勝も、得点はない。