連敗ストップへ、清水GK碓井健平(27)が「壁」になる。今日28日のナビスコ杯横浜戦に向け、27日には静岡市内で完全非公開の最終調整をした。今季初先発の可能性が高まった碓井は「常に準備はしている。やってやろうという気持ち」と、並々ならぬ気持ちを口にした。

 不遇の時期が続いた。10年に清水入りしたものの、出場機会に恵まれず、13年にJ2千葉へと移籍。しかし、在籍した2年間で公式戦出場はなかった。当時はプロ選手としてピッチに立てないジレンマを感じていたが、チームのサポート役に徹するベテランの姿勢が転機になったという。碓井は「試合に出られなくてもチームのためにやるべきことをやっていた。学ぶことが多かった」と振り返る。

 公式戦出場となれば、11年の天皇杯3回戦以来、3年4カ月ぶりとなる。長く遠ざかったピッチにも「不安はない」と強調。チームも公式戦2連敗中で4失点を喫している状況。碓井は「緊張するかもしれないが、している方がいいプレーができる。勝って終われるように全精力を注ぎたい」と力強かった。【神谷亮磨】

 ◆碓井健平(うすい・けんぺい)1987年(昭62)5月15日、千葉県生まれ。柏ジュニア-東海大一中(現東海大翔洋中)-藤枝東-筑波大を経て、10年に清水に入団。13年に千葉へ完全移籍し、今季、清水に復帰。父の碓井博行は元日本代表FW。J1通算14試合出場。181センチ、75キロ。