J2磐田はアウェーで大宮と対戦し、引き分けに終わった。連勝は2で止まったが、上位チームがそろって引き分けたため首位は維持した。

 ハーフタイムに名波浩監督(42)の大声が響いた。入りは良かったものの、徐々に最終ラインが下がる。ボールを保持して攻撃する本来のスタイルが出せず、前半に放ったシュート3本はすべて10分まで。その後は大宮ペースだった。監督は、怒りながらロッカールームへ戻ったという。「こんなサッカーをしてたら、今までやってきたことの意味がない。もっとできるぞ!」。プレスをかけてしっかり戦うことなど、基本的な確認をして選手を送り出した。

 気持ちを切り替えて臨んだ後半28分、DF駒野友一(33)のFKからFWジェイ(33)が頭で決めて先制した。その10分後に同点とされ、同42分にはPKを献上。しかし、守護神GKカミンスキー(24)がキッカーの動きを読み切って右に跳び、ビッグセーブを見せた。名波監督は「(今季の)13節の中でもっともストレスがたまる試合だった。妥当な引き分けだったと思う」。短い時間で修正し、J1昇格を争う相手から大きな勝ち点1を得た。【保坂恭子】