小野がピッチに帰ってくる。J2札幌MF小野伸二(35)が今日1日のC大阪戦(札幌ドーム)で今季初めてベンチ入りする。昨年11月23日の最終磐田戦以来190日ぶり戦列復帰に「ここがスタートライン。短い時間でも力を出せるよう、いい準備をしたい」と意気込んだ。

 ようやくここまでたどり着いた。2月26日の練習試合で左膝を負傷して3月に手術。シーズン開幕から3カ月経過しての初陣を前に「思ったよりも長かった。出られない間もファンの『待っているから』という声がうれしかった。ホームだし、気持ちをこめて戦いたい」と勝利を見据えた。

 ついにW杯コンビそろい踏みの可能性が出てきた。稲本は16戦連続先発が濃厚で、同時出場なら公式戦では06年6月4日の日本代表マルタ戦以来、3284日ぶりとなる。稲本も小野の復帰に「彼が入ればリズムが良くなる。楽しんでやれる」と期待した。

 5月31日の札幌・宮の沢での前日練習は、壁を立て入念にFK練習に励み、約18メートルの距離から7本蹴り、4本を決めた。2本がポストとバーを直撃し、1本はGKがセーブ。ゴールへの弾道は、しっかり頭に描けている。「チャンスがあったら、今日の練習を思い出して蹴りたい」。劇的な初陣弾で初の3連勝へとけん引する。【永野高輔】