浦和MF関根貴大(20)が手倉森ジャパン落選ショックを、タイトル奪取で吹き飛ばす。

 30日に1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選に臨むU-22日本代表の追加招集2選手が発表され、有力視されていた関根は選から漏れた。31日の練習後、心境を問われ「自分のプレーをやりきって、天皇杯でもアピールはできていたと思う。でも、気持ちの整理はできていません」と率直に語った。

 関根は自分に言い含めるように「自分の持ち味は、縦方向に積極的に仕掛けるところ。それが今の代表に合っていないということかもしれない」と分析。29日の準決勝柏戦でも、その特長が存分に発揮されて、何度もチャンスをつくっていた。

 決勝弾の李も「クロスの質が上がったら、年代別というよりもA代表に入れる選手」とたたえた。関根も最後は「そこがなくなってしまっては、自分ではないですし。良さを貫き通してやっていきたい」と前を向いた。

 1月1日の天皇杯決勝、G大阪戦に向けては「ただずっとボールを動かしていても、相手の守備ブロックは破れない。どこかでスピードアップすることが必要。自分がそこでアクセントになれれば」と意図を説明。持ち味を発揮することで、チームに勝利をもたらすつもりだ。

 NHK総合のテレビ生中継も行われる元日の試合を前に「スタジアム以外でも、多くの人たちが見てくれると思います」と話す。残念ながら、今回は手倉森監督の評価は得られなかった。しかし、天皇杯決勝には、より多くのサッカーファンや関係者の評価を得るチャンスがある。