熊本の益城町出身のGK畑実(27)が今季初先発を勝利で飾れなかった。

 正GKの佐藤昭大(29)がインフルエンザ発症により、急きょ代役として先発。後半11分に先制を許すと、同29分には畑がキックしようとしたボールをゴール前で千葉MF町田也真人(26)にさらわれ、無人のゴールへとそのまま決められるミスを犯した。

 畑は「完全に個人的な判断ミス」と失点を悔やんだ。入場した際には選手一同サポーターの下へ駆けつけ、肩を組み、目を閉じて応援歌に耳を傾けた。「町の状況も浮かんだし、この1カ月で体験したことは頭に浮かんだ」。益城町出身で自宅も被害を受け、避難所生活も経験した。「試合できるのが当たり前ではないと知ったし、沢山の人の協力を得てここまでこれた。僕たちはプレーをして何か力を与えていきたい」と話した。