決勝トーナメント(T)進出をすでに決めている仙台レディースは、ホームで新潟を2-0で下し首位通過を決めた。前半40分にFW浜田遥(23)が先制点を奪い、後半43分には途中出場の安本紗和子(26)が追加点。古巣戦となったDF北原佳奈(27)を中心に堅守を誇り、完封勝ちした。

 金髪の織り姫が勝利を呼んだ。仙台七夕まつり真っ最中のこの日、対戦相手の新潟から今季新加入したDF北原が、最終ラインで完封勝利に大きく貢献した。センターバックで先発すると、173センチの長身を生かして空中戦で強さを発揮。危険な場面でも冷静に足を伸ばしてクリアするなど奮闘した。「古巣なので絶対に負けたくないというプレッシャーもあったが、抑えて勝ちたかった。ゼロで終われてホッとしています」と笑顔を輝かせた。

 ホーム不敗記録も8に伸ばし、快勝で首位突破。元代表の北原は、初タイトルを目指すチームに加わった大戦力。「(新潟を)出るのも勇気がいるし、移籍はギリギリまで悩んで(期限)1日前に決めた」と固い決意を持ってやってきた。「また代表入りしたいっていう気持ちはもちろんあるし、もっとうまくなりたいと思って仙台に来た。結果が求められているので次も無失点に抑えたい」と力強く話した。

 ひこ星? から勇気をもらった。トップが前日に鹿島を破る金星を挙げたことを受け、千葉監督は「ナベ(渡辺監督)にあやかって同じ紺色のシャツを着て、昼にはカツ丼を食べた(笑い)」と言う。七夕はベガルタの季節。織り姫とひこ星はそろって、勝ち星をゲットした。【成田光季】