元日本代表MFラモス瑠偉氏(59)が脳梗塞と診断されたと30日、マネジメント事務所が公式サイトで明らかにした。29日に体調不良を訴え医療機関で検査を受けたという。全治、復帰時期については「現時点ではどれほどの休暇期間を要するかは未定です」とし、容体には触れられていない。解説者やタレントとしての活動は当面休止する。

 長男のファビアノ氏は「会話はできる状態。昨日(29日)の朝、自宅で(体に変調をきたしているところを)発見されました。詳しい検査はこれから。いつ復帰できるかは神のみぞ知る」と神妙な面持ちで話した。現在は都内の病院に入院しているもようだ。

 ラモス氏はブラジル生まれで、20歳だった77年4月に来日。日本リーグの読売クラブ(現東京V)で司令塔として活躍。日本国籍を取得し日本代表としても国際Aマッチ32試合1得点、強烈なリーダーシップを発揮した。93年のW杯米国大会アジア最終予選イラク戦で、ロスタイムに追い付かれてW杯出場を逃す「ドーハの悲劇」を経験した。

 98年に引退し、その後は指導者に。東京V、ビーチサッカー日本代表、岐阜などを率いたが、今年7月に成績不振により約2年半率いた岐阜の監督を解任されていた。11月26日には元日本代表監督の岡田武史氏がオーナーを務めるFC今治(四国)が、来季のJFL昇格を決めた全国地域チャンピオンズリーグを、開催地の千葉・市原市内まで応援に駆け付けるなど、元気な姿を見せていた。