最も印象に残っている試合は。
「99年のチャンピオンシップです。あの場で県内の2チームが戦うことは理想ですから。サポーターは、今もそれを求めてる。だからこそ、J2にいたり、J1でも下位に甘んじることも許されない。そこが根底にあると思いますね」
静岡サッカーを語る上で欠かせない「ダービー」の復活。OBとして心境は。
「すごく楽しみです。4年ぶりに加えて、ジュビロには俊輔選手が入った。(キャプテン翼の)翼くんが来たような感じです。清水も若い力が芽生えている。話題性やお互いの色もあって、どんな結果になるかも楽しみですね」
どんな試合を期待するか。
「ジュビロとエスパルスは静岡サッカーの先頭にいます。結果もありますけど、『両方J1にいて、いいね』と言われるような熱い試合を見せてほしいです」
磐田でキャリアを積み、生まれ育った清水で選手生活を終えた山西氏。この一戦が、後に語り継がれることを望んでいる。【取材・前田和哉】
◆山西尊裕(やまにし・たかひろ)1976年(昭51)4月2日、清水市(現静岡市清水区)出身。清水東高をへて、95年に磐田入団。静岡ダービー(リーグ戦)には磐田で6試合、清水で4試合に出場(リーグのみ)。09年に清水で引退。同年から磐田ユース、11年は同ジュニアユースでコーチ、12年はジュビロSS浜松監督。13年から常葉大浜松のコーチ。