<高校サッカー:日大藤沢2(4PK3)2徳島市立>◇1回戦◇31日◇ニッパ球

 7大会ぶり4度目出場の日大藤沢(神奈川)が、PK戦を制して大混戦を制した。

 0-0の後半6分、交代違反で一時的に10人となるアクシデントが発生。その間にCKから先制点を献上したが、同11分にすぐ追いついた。MF中村恒貴(3年)が、自ら得たPKを右足で確実に決めた。

 さらに30分、MF田場ディエゴ(3年)が個人技で勝ち越し点を奪う。右サイドでボールを受けると、敵陣深くまで持ち込み、角度のないところから右足でシュート。DFの股を抜いてゴール左に流し込んだ。「相手は足を出してくるので狙っていた。予選はずっとサブ。5カ月ぶりくらいの先発だったので、結果を出したかった」と喜んだ。

 しかし、終了間際の39分PKで失点。追いつかれてロスタイムに入ると、PK戦に備えて「職人」のGK小菅陸(2年)を投入した。そのPK戦。日大藤沢は先に4人目までに2人が外して絶体絶命のピンチに陥ったが、そこから相手が3連続で外して逆転勝利。最後は小菅が右に跳んで止め、地元勝利に貢献した。

 佐藤輝勝監督(35)は「小菅は前日の練習で3、4本止めていたし、同点で後半ロスタイムに入ったら小菅を使うと決めていました。信念です。迷いは全くなかった」と笑顔で、納得の采配を振り返っていた。