コンサドーレ札幌GK佐藤優也(22)がU-23日本代表に選出された。21日に日本協会が発表した親善試合アンゴラ戦(27日、東京・国立)のメンバー18人に入った。年代別の代表歴すらない無印の男が、五輪を目指すカテゴリーに選出された。

 突然の朗報にも落ち着いていた。この日の練習後、三上強化部長から伝えられた際は、仲間らの支えにまず感謝した。「自分の力だけでなく周りの人たちに支えられたから、選ばれることができた」。06年途中、甲府から札幌に期限付き移籍でやってきた。その年の天皇杯で正GKを務め、クラブ史上初の4強入りの原動力となった。翌07年、完全移籍で名実とも札幌の一員になり飛躍を期待されたが、高木の陰に隠れ、リーグ戦1試合の出場に終わった。

 しかし今季、高木が昨オフに腰の手術をした影響で出遅れたため、開幕戦出場のチャンスが巡ってきた。鹿島相手に4失点したが、PKを止めるなど奮闘。続く横浜戦も終了4分前まで好セーブを幾度もみせた。この試合を視察したU-23代表の川俣GKコーチの目に留まり、一気に代表入りとなった。

 北京五輪出場も現実味を帯びてきた。同代表のGKは、大分の正GK西川が1歩抜けた存在。他の有力選手には清水の山本がいるが、チームでの定位置取りに至らず、流通経大の林も日ごろからプロと対しているわけではない。開幕からナビスコ杯を含め3試合フル出場している試合勘を武器に、争いに割って入っていく。