<J2:山形3-1熊本>◇第14節◇18日◇山形

 J2山形は後半5分から途中出場したFW北村知隆(25)の、今季初ゴールとなる同点&決勝ゴールなどで熊本に3-1で逆転勝利。勝ち点、順位とも仙台に1差の6位と肉薄した。

 勝利への執念を北村は行動でイレブンに示した。後半14分、ゴール前の混戦で右足を伸ばし同点弾。だが今季初得点に喜ぶ様子もなく、ボールを持ってピッチ中央へ走った。「本当は喜ぼうと思ったけど、同点だったので」。その8分後、FW長谷川からのパスをゴール前で受け、左足で決勝ゴール。今度は遠慮なくイレブンと抱き合った。

 昨季はFWでチーム最多タイの8得点。だが今季は運動量豊富で守備に貢献できることから右MFに回った。18日の仙台戦で左足を痛め21日の徳島戦を休み、この日はFWでベンチスタート。「監督から『昨年は7点(実際は8点)取ったんだろ。その調子で点を取ってくれ』と言われて。得点できて安心しました」と北村。FWに専念できる状況が本能を呼び覚ました。北村の活躍で1カ月半ぶりの連勝、ホーム4連勝と波に乗ってきた。小林監督は「上位に付いていきたい。集中してプレーさせる」と力を込めた。【柴田寛人】