J2仙台はDFラインにテコ入れして、21日のアウェー徳島戦に挑む。MF田村直也(23)を左サイドバックに戻し、右サイドは一柳夢吾(23)の先発が濃厚。平均身長181・75センチの壁が、完封劇を演じる。

 約3センチ高くなる「仙台の壁」が、今季8度目の完封勝利に導く。最近5試合で6得点も、9失点と守備のほころびが気になるベガルタ。手倉森監督が再生の切り札に指名したのは、一柳だった。センターバックが本職だが、一時的に右サイドへコンバート。前日まで田ノ上とてんびんにかけられていたが、20日は主力組で最終調整した。セットプレーの守備で、持ち味の高さと対人の強さを発揮した。

 5試合ぶりの出場にも、一柳に気負いはない。「連係は不安ないです。自分が試合に出て(チームの悪い流れを)変えてやろうという気持ちがある」。攻撃でもカギを握るポジションだけに「守備も攻撃も頑張る」と胸を張る。正確なロングパスで、決定機をつくる構えだ。負ければ7位まで後退する可能性もあり、J1昇格も遠のく。勢いづく完封勝利を、一柳は狙っている。【山崎安昭】