コンサドーレ札幌のMF大塚真司(32)が24日に行われるアウェー横浜戦で今季初めてベンチ入りする。23日、横浜に移動した遠征メンバー18人に入った。出場すればJ1では川崎F時代の00年11月26日の名古屋戦以来、実に2828日ぶり。「久しぶりだとか、振り返っている余裕は全くない。チームの置かれている状況に危機感がある」。8年ものブランクからJ1復帰は極めて異例だが、感傷に浸ることはなかった。

 10カ月ぶりのリーグ戦に準備万端だ。昨年10月27日の愛媛戦で右ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂、半月板損傷で全治9カ月の大けがから復活した。札幌・宮の沢で行われたこの日の練習でも意欲的だった。「足に違和感はあるが仕方がない。出番が来たときにしっかり結果を残せるようにしたい」。全体練習終了後も1人、ボールを蹴りながらランニングをして感触を確かめた。

 守備の切り札的な存在だ。横浜戦でもリードして逃げ切り態勢に入ったときの投入が予想される。20日の練習でもボランチに大塚とDF西嶋が入り、MFクライトンの左サイドハーフを試した。前節の京都戦で結果を残せなかったクライトンをトップ下に据え、3ボランチという戦術も大塚の復帰により再び、選択肢の1つとなった。

 横浜と前回対戦した3月15日の一戦も、前節の京都戦も逆転負けを喫した。先制した試合の勝率は3割3分3厘でリーグワーストと守り切れない状況だ。三浦監督は「大塚はプロのメンタリティーを持っている」と逆境での強さを期待する。大塚も「声を出しみんなで1つになって戦う」と、最下位からの反攻を誓った。【上野耕太郎】