コンサドーレ札幌の新外国人FWチアゴ・キリノ・ダ・シルバ(23)が背番号「10」を背負う可能性が高いことが17日、分かった。名古屋に完全移籍が決まったFWダビの後釜としてスウェーデン・リーグのユルゴールデンから加入。06年FWフッキ、07~08年ダビとチーム得点王を3年連続で獲得した験のいい「出世番号」を、期待のFWが継承する。

 FWダビの「後継者」と目される新外国人にエースの称号を委ねる。スウェーデン・リーグのユルゴールデンから札幌入りするブラジル人FWキリノが背番号10を背負うことが、濃厚になった。ダビの名古屋移籍が決まり、「10」は空き番号となっていた。MF上里、西ら日本人の若手選手も候補に上がったが、攻撃の核として期待されるキリノが最有力候補として白羽の矢が立った。来年1月中旬のファン感謝イベントで正式発表される予定だ。

 出世番号の継承となる。背番号10はクラブ創設の96年から05年まではMF登録の選手が背負い、マラドーナ、山瀬ら札幌のゲームメーカーの象徴だった。だが、06年のフッキから昨季のダビまで、つけたのは3年連続でFW。しかも、2人は3シーズン、チームの得点王に輝き、札幌で1番の当たり番号になった。FWエメルソンら過去3人の得点王が付けた「9」から、すっかり札幌の新エース番号に定着している。

 キリノは06年から3年間所属したユルゴールデンでは背番号19を背負い、計53試合11得点の成績を残した。07年には13試合8得点でチーム得点王。スピードを武器に、身長181センチながら高い打点のヘディングでゴールを狙うアタッカーだ。05年のオランダで行われたワールドユース選手権にブラジル代表として4試合に出場と将来性もある。

 「ストライカーとしてチームを勝利に導くゴールをたくさん決めたい」と話すキリノにかかる期待は大きく、1年でJ1復帰のキーマンなのは間違いない。札幌は過去、外国人の活躍がチームの目標達成に直結している。来日は来年1月10日すぎを予定。キリノが10番の重責を果たせば、おのずとJ1が見えてくる。