連勝への方程式は「仕掛ける+倒される=FK弾」。コンサドーレ札幌は22日、アウェーで甲府と対戦。甲府は2節を終え、DF陣がすでにリーグ最多3枚の警告を受けている。札幌は前線で積極的にドリブル突破を仕掛け、相手DFのファウルを誘発。ダニルソン、上里、クライトンの精度の高い3種のFK弾から勝機を見いだす。

 21日、セットプレー練習で石崎監督は上里、クライトン、ダニルソン、藤田の4人をキッカーに指名。ダニルソンが4本中3本と高い成功率を見せた。甲府は2戦無失点と安定している半面、警告5枚。危機回避のためラフプレーに走る傾向がある。ダニルソンは「自分のポテンシャルを信じて仕掛ければ、ファウルも取れる」と予測する。

 FKのチャンスをつかめば、上里、クライトン、ダニルソンの“3枚刃”がさく裂する。ゴール前30~40メートルの中距離は、直線的で最後に浮き上がる「ロベカルタイプ」のダニルソンの左足が担当。ゴール前20メートル付近では、制球重視のクライトンの右足と、無回転で大きく縦に落ちる上里の左足と2タイプ使い分ける。

 札幌は今季、流れからの得点は前節の砂川の1得点のみ。仙台、鳥栖戦ともにセットプレーの決定力が勝敗を分けただけに、3人の“キック職人”にかかる期待は高い。「敵地だが開幕戦のように1対1で積極的に勝負してほしい」と石崎監督は言う。個の闘争心を引き金に敵のファウルを誘い、最後は強力なFK弾でとどめを刺す。「3弾構え」戦法で札幌が連勝を狙う。【永野高輔】