<J2:湘南3-0福岡>◇第10節◇26日◇レベスタ

 福岡が0-3と湘南に完敗し、痛い2連敗を喫した。パスミスからカウンターを食らい、前半だけで2失点。後半17分にはFW田中佑昌(23)を投入して3トップにし、何とか流れを変えようとしたが不発。逆の同ロスタイムに3点目を献上した。篠田善之監督(37)がキーポイントに掲げた徳島、湘南との2連戦に敗れたが、何とか巻き返したいところだ。

 痛恨の2連敗だ。首位をうかがう湘南に、ミスから3失点して自滅。「徳島、湘南戦が鍵になる。5試合で勝ち点10という目標をクリアするためにも負けられない」と篠田監督は話していたがもくろみが外れ、J1復帰への上昇気流に乗り損ねた。

 好調な湘南3トップと2列目からの飛び出しを警戒し過ぎるあまり、選手間に連携不足が生じた。前半7分、湘南DFジャーンがFW田原へロングパス。ところが、福岡DF2人の位置がかぶる大失態。スキを逃さずボールを受けたMF寺川がゴール中央に決めた。同38分には、MF鈴木のパスがインターセプトされ、ロングパスを受けた湘南FWアジエルにそのままドリブルで持ち込まれ2点目を奪われた。ロスタイムに奪われた3点目も、コミュニケーション不足から招いたもの。DF田中誠は「みんなが1つになれていなかった。細かい部分のパスミスが出るのはコミュニケーション不足から」と敗因を口にした。

 それでも、後半にはFW田中佑を投入するなど必死で反撃を試みた。得点にはつながらなかったが「パスの精度やスピードの変化がつけられれば突破できる」と篠田監督は前を向く。ゴールデンウイークには3試合。さあ、29日の岡山戦から出直しだ。【菊川光一】