29日に清水と対戦する首位浦和は、昨季まで所属したFW永井雄一郎(30)を警戒した。28日の練習後、DF坪井は「嫌ですね。何でもできるし、懐も深い。的もなかなか絞りづらい。難しい」と、J1通算51得点を挙げた元同僚の攻撃力に警戒心を示した。

 「OB」には苦しめられた過去がある。03年に横浜に移籍したMF河合には、最終節で2得点を決められ、チームは1-6で大敗。99年途中まで在籍し、昨季限りで引退した元大宮のFW桜井には05年の2戦で2ゴールを奪われ、敗れた1戦では決勝点を決められた。浦和一筋16年のDF山田暢は「(永井は)気合が入ってくると思う。うちにいた時は、助けられたこともあった。ボールを持たせたくない」と、古巣に闘志を燃やすであろう永井を、要注意人物に挙げた。

 それでもリーグ戦で4戦連続完封中の守備陣は点をやるつもりはない。DF闘莉王は「(永井が)どういうふうに攻めてきても、おれらのやり方は変わらない。力と力の勝負だよ」と、元チームメートを封じ込め、5戦連続の完封勝利で首位を守るつもりだ。