<J1:新潟3-3磐田>◇第10節◇5日◇東北電ス

 J1磐田のFWジウシーニョ(25)が、2得点1アシストをし、チームに価値ある勝ち点1をもたらした。新潟に前半25分までに3点先行されながら、全得点に絡む大活躍で、追い上げムードを演出。通算7得点で、暫定ながら得点ランク1位となった。

 ただ目の前にあるボールと、ゴールだけに集中した。2-3で1点を追う試合終了間際、MFジウシーニョが相手ゴール前で倒され、値千金のPKを獲得。蹴る間際まで、新潟FW矢野に話しかけられたが動じない。狙いすまして、ゴール右上に突き刺した。「『強く蹴るのか?』と、何度も聞いてきたが、動揺することなくコースを狙った」。前半26分の得点と同31分のアシストを含め、2得点1アシストをマークした。

 FWイが合流し、出場停止明けとなった京都戦以降、チーム得点王ながら2戦連続で先発落ちした。右足首痛を抱えていたとは言え、不遇に奮起。2戦連続で本職ではないMFでの先発起用にも「グノ(イ)がきてチームはよくなっている。監督のオプションにもなっている」と、腐ることはなかった。

 ちょうどこの日は、こどもの日。ブラジルでは10月12日だが、日本式にならって長男マテウス君(3)に2得点をささげた。「控室で電話したら、喜んでくれた。テレビで応援してくれたからね」と、一気に笑顔がはじけた。【栗田成芳】