首位を走る赤い悪魔が、「W杯バージョン」でお茶の間に登場する。10日の浦和-川崎F戦(埼玉)を全国中継するTBSがJリーグでは初めて、1秒間に1000コマを撮影できる「ハイスピードカメラ」を設置することが9日、分かった。通常のカメラの約33倍の性能で、10年W杯の国際映像全試合でも導入される予定で、本番に向けた実戦テストにもなる。

 近年、サッカー中継で使用されているスーパースローカメラでも、1秒間に90コマ。TBSテレビ編成制作本部スポーツ局の山田雅一ディレクターは「映像の密度では、スーパースローの約120倍になります。当日はデーゲームなので、さらに鮮明な映像になるでしょう」と期待する。

 同局では今回、中継スタッフにハイスピードカメラ用の専属ディレクターを配置。ホーム観客席側からFKやシュートなど選手のテクニックやゴール前での激しい競り合いなど、試合展開に応じて瞬時に「解析VTR」として放送する予定だ。浦和DF闘莉王やMF阿部、川崎FのMF中村憲ら日本代表選手の技に迫る特殊映像で、W杯の雰囲気を味わえそうだ。