<J1:東京0-0京都>◇第11節◇9日◇味スタ

 京都が今季初めてアウェーで勝ち点1を奪った。相手ペースの試合で防戦一方だったが、東京攻撃陣が何度も決定機を外す幸運もあり、何とかドローに持ち込んだ。これまで4戦全敗だったアウェー戦で、今季初めての勝ち点。運も味方につけ、次節の17日千葉戦(西京極)ではホーム2連勝を狙う。

 サッカーの神様が、少し京都にほほ笑んだのだろうか。シュート数は東京の19本に対し、わずか9本。相手の決定力不足にも助けられ、今季初めてアウェーで勝ち点1を拾うことができた。加藤久監督(53)は「うちは立ち上がりから体が重かった。ボールへの寄せ、飛び出しの鋭さなど、相手が上だった」と内容では完敗を認めた。

 何もできなかった。東京に決定的なシュートを何本も浴びた。前半35分、MF羽生のシュートは右ポストを直撃。後半24分には右クロスをFW平山に頭で合わされたが、幸運にも左へ外れた。攻撃ではディエゴ、パウリーニョのカウンター頼みを露呈。単調な攻撃を仕掛けてはボールを奪われ、ピンチに陥った。DF水本は「前半から主導権を握られ苦しかった。でも、アウェーの勝ち点1は大きい」と結果に納得するしかなかった。

 内容は散々だったが、今季初めてアウェーで勝ち点を獲得できたことは1歩前進ともいえる。主将のMF佐藤は「こういう試合をホームでしてはいけない。ホームでは勝ち点3を狙うのは当然のこと」と気合を入れ直し、FWディエゴも「チームとしてやろうとしていることは間違っていない」と言い聞かせた。次節千葉戦でのホーム2連勝へ、運が少し傾いてきた。【奈島宏樹】