<ナビスコ杯:大分1-1浦和>◇20日◇予選リーグA組◇九石ド

 大分が昨季ナビスコ杯王者の意地で1-1と浦和と引き分け、10試合ぶりの価値ある勝ち点「1」を挙げた。リーグ戦は9連敗中で打開策として、3-6-1布陣を今季初めて採用。トップ下に入った元日本代表のMF家長昭博(22)を起点に、1トップのFW高橋大輔(25)1・5列目のMF金崎夢生(20)らが積極的にプレー。前半36分の金崎の先制弾を守れず引き分け12戦勝ちなしとなったが、シャムスカ監督は23日のリーグ広島戦(ホーム)に手応えを得ていた。

 リーグ戦9連敗中とは思えない大分の戦いぶりだった。主力6人を故障などで欠く布陣だったが、新フォーメーションもはまった。基本的には3-5-2布陣で戦ってきたが、今季初めて3-6-1を採用。司令塔のMF家長を中心に、1・5列目のMF金崎と清武が積極果敢に飛び出すなど何度も決定機を作った。

 前半36分には金崎がゴール前で相手DFのバックパスをカットし、ネットを揺らした。4月4日のリーグ浦和戦は故障者が相次ぎFWとして出場したが、右肩を痛めて後半途中交代。チームも敗れたが、リベンジに燃えていた。

 シュートは浦和を上回る14本を放った。生き生きとプレーしたイレブンにシャムスカ監督は「価値ある勝ち点1。次につながるいい試合だった。選手の成長を見させてもらった」と表情も明るい。久々白星はならなかったが、自信も取り戻す勝ち点「1」となった。【菊川光一】